2025.07.24(木)
神楽サロン×神道学科 神道文化体験(令和7年7月20日)
2025.07.24(木)
6月25日、本学記念講堂にて「戦後80年館友戦歿者慰霊祭」が執り行われ、戦歿者計193柱(学徒・卒業生・教職員)の御霊を慰めた。斎主を務めた神道学科 中山 郁教授が戦没館友慰霊祭祭詞を奏上されました。
【戦歿館友慰霊祭 祭詞全文】
維時令和七年六月二十五日、今日を良き日と撰び定めて皇學館大学記念講堂に祭庭を清まわりしつらひて、神宮皇學館・神宮皇學館大學の館友・教職員戦没者小田強命助教授小野寿人命を始め一六四柱、学徒出陣の中の戦没者合原幸生命を始め二十三柱の命の英霊を招ぎ奉りて、皇學館大学神職養成委員長中山郁慎み敬いて白さく、汝命等皇国の道義と文學の学びを志し此の神風の伊勢なる神宮皇學館・神宮皇學館大学に集ひ、学びの業に励み教え、或は学務に勤しみ、又は御國の学を納め良き師友垣と議論し、時には山田の街にファイヤーストームに青春を謳歌し、掛替無き若き日々を過ごし給へり、故れ如何なる禍神の禍事にや有らむ、国際情勢俄に悪化り昭和十二年支那事変勃発り更に十六年大東亜の大戦開戦ぬ、汝命等天皇の命以ちて軍人の列に加はり愛しき妻子家族と別れ戦場に鹿島立ちぬ、昭和十八年戦況顕著に悪く成り日本の命運定かならぬ秋しも、文科系大学の学生に徴兵猶予停止の法令有りて十二月一日を以て全国十万余の若き等が筆泉を捨て銃を執り戦の庭に赴きしが世に所謂学徒出陣なり、官立神宮皇學館大學に在ては壮行送別会を催し、山田孝雄学長曰く汝達出立ちなば今一度学問する事叶ふまじ然れば最後の講義を為むとて養老令神祇官条を講ぜらし、全学の教官学生寂として唯筆泉を走らす音のみ聞ゆ、神宮皇學館の館友学徒等、北は千島に南はソロモンに、東は中部太平洋に西は支那更には緬甸の海川山野の戦場に出征ち御国の為天皇の為と身もたなしらに軍務に勤み服順ぬ敵共を打懲し給ひいとも高き勲功を挙げしも、戦況回天の志半ばに、或は天翔る己身を託して敵艦に御自ら突入し、或は敵の矢弾に玉と砕け、又は水漬屍と成り医薬無く病に斃れ、或は木根磐角踏分くる転進の路に糧絶果て野辺の中に力盡き草生す屍と成給ひしも有り、或は忌々しきかも原子爆弾に依り戦はずして斃れ給ひしも有り、又終戦後敵の法の下に巣鴨の露と消へしも有り、身を鴻毛の軽きに置き給へども如何許りか悔しかりけむ、御遺族の方々の悲しみは申すも更也、昭和二十年八月十五日万世の為に太平を開かむとの大詔以て一億の民号泣し日本国の復興始りぬ、汝英霊が生命に替へて護らむと為給ひし祖国日本たる事を後に皇國の学びを受継ぎし我等肝に銘じて、今年はしも正に終戦八十周年と成りぬ、是を以ちて神宮皇學館・神宮皇學館大學戦没館友学徒慰霊祭を往古の壮行会の夢殿講堂跡地を祭庭として遺族代表椿大神社宮司山本行恭、学校法人皇學館理事長小串和夫、学長齋藤平、館友会長熱田神宮宮司千秋季頼代理住吉大社権宮司加藤司郎、学生代表総務副委員長長谷川怜哉、汝命等の御霊祀れる靖國神社宮司大塚海夫を始めとする皇學館大学の諸人等、御前に御食御酒種々の味物ぱんじゅうに至る迄供奉り御霊和めの御祭り厳しく仕奉る状を平らけく安らけく聞食諾ひ給ひて、汝命等は二十歳三十路前後のままにて老給はざれば、此処に参集へる二十歳前後の皇學館大学学生と共にねむごろに打語らひ給へかし、此学生こそ汝命の御心を心と為し令和の御世に皇國の道義を学ぶる頼もしき若者にぞある、若草もゆる倉田山に、五十鈴の川の清き水に照り輝けり若き日の汝命等の面影しのびつつ、永遠に安らけく穏ひに霊幸ひ給へと慎み敬ひて白す
パーマリンク:https://www.kogakkan-u.ac.jp/campuslife/campusdiary/page/2025/07/24/p1118.php
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