国史学科

国史学科 お知らせ

令和4年1月25日国史学科
1月20日開催 史學會講演会 動画公開のお知らせ

学科概要

国史学科で学ぶこと

歴史的に貴重な史料を数多く保有する国史学科では、史料を読み込んで実証的に研究を積み重ねることで、中正な歴史観を育みます。また歴史に学んだ「知」を礎に、現代を読み解き、未来を見つめる力を養います。

学ぶのは「日本史」ではなく「国史」

日本史に関する豊富な史料研究と、日本の文化に影響を与えた東洋史研究を通じて、私たちの生活に直結する「国史」を学びます。

歴史上の各時代に専任教員を配置

古代・中世・近世・近現代の各時代および関連の深い東洋史に専任教員を配置。少人数クラスによる講読・演習により、自分で史料を読み解く力を修得します。

歴史的な文化財を研究に活用

学内の史料編纂所や神道博物館、また、隣接する神宮文庫・神宮徴古館の貴重な古文書など、多くの歴史的な史料を教育・研究に活用します。

歴史の感性を磨くフィールドワーク

国内外の史跡や博物館などを訪ねるフィールドワーク。現地の空気を肌で感じることにより、歴史に対する感性を磨きます。また、地元自治体と連携し、遺跡発掘調査も体験できます。

図書館の歴史文献数は東海地区トップクラス

国史学科研究室は、歴史研究に役立つ辞典・史料が充実。また本学の附属図書館は、歴史系文献の蔵書数で東海地区トップクラスです。

多彩な資料と史料に、実証的・実践的にアプローチする

学科Topics

教室で学ぶだけではありません。 多彩な学びを通して成長します。

フィールドワーク    ※令和2年度は、新型コロナウィルス感染拡大防止の為、実施していません。

ゼミによっては、それぞれの研究内容に合わせてフィールドワークを行います。

●遠藤慶太ゼミ

古代史ゼミでは、嚴島神社・出雲大社を中心に、山陰山陽の神社や古代寺院跡をめぐりました。古代の交通路や地域性を再認識する旅となりました。

遠藤慶太ゼミ

●岡野友彦ゼミ

日本中世史専攻のゼミとして、当時の歴史に関係する史跡や博物館などを訪ねます。これまで厳島神社(広島)や平泉(岩手)、出雲大社(島根)、越後春日山城(新潟)などを訪れました。

岡野友彦ゼミ

●谷口裕信ゼミ・堀内淳一ゼミ・長谷川怜ゼミ

(谷口ゼミ)日本近代史に関係する、国内外の歴史遺産をめぐります。盛岡を訪れて、ゼミで読む『原敬日記』の原本を閲覧したり、台湾を訪れて、植民地時代を中心とした史跡を実見したりしています。
(堀内ゼミ)東アジアの歴史文化を体験する為、台湾、上海などを訪ねます。
(長谷川ゼミ)日本を含む東アジア近代史に関わりのある地域を訪ね、史跡や近代建築、博物館などを見学します。
(写真)清朝期の官庁跡にて(中国・内蒙古自治区 フフホト)

田浦雅徳ゼミ

●多田實道ゼミ

毎年、中世に関する史跡等をめぐる3〜4泊ほどのゼミ旅行を行っています。

多田實道ゼミ

●松浦光修ゼミ

鹿児島市や萩市を訪れ、幕末から近代にいたる史跡を訪ねています。

大島信生ゼミ

歴史散歩          ※令和3年度は、新型コロナウィルス感染拡大防止の為、実施していません。

伊勢神宮のお膝元というだけでなく、世界遺産である京都や奈良、熊野古道などの史跡にも近い皇學館大学。その利点を活かし、教員と学生が史跡を訪れる「歴史散歩」を定期的に開催。日本の歴史や文化を肌で感じる絶好の機会です。
令和元年の歴史散歩は「新緑の大和 橿原から長谷・宇陀へ」とのテーマで、橿原神宮・神武天皇陵、藤原宮大極殿址、長谷寺、宇陀松山を参拝・見学しました(令和元年5月12日)。
(写真)橿原神宮拝殿前で

歴史散歩

コース紹介

国史総合コース

国史に関する知識を中心としつつ、西洋史、東洋史など、「歴史」をさまざまな側面から、はば広く学ぶことによって、わが国の歴史の特質を発見する力を養います。
公務員、企業、団体職員など、社会のさまざまな分野で活躍する人を育てます。

何を学ぶのか
  • わが国の歴史と伝統に根ざした中正な歴史認識。
  • 世界の国々のなかで、わが国には、どのような特質があるのか、歴史学を通じて学ぶ。
  • 現代のすべての現象の背後には、必ず「歴史」があることを学び、それらの、さまざまな現象の背景にあるものを知る。
  • 歴史をふまえて現代を理解し、それを踏まえて、あるべき未来を構想する力。
どう学ぶのか
  • 本学が築き上げた伝統的な国史学の講義を受け、わが国の歴史に関する基礎的かつ専門的な知識を習得する。
  • 毎年、継続的に公務員、企業人、団体職員などを輩出しつづけた本学科で、リテラシー能力など、社会で活躍するために必要な能力を育てる。
  • 中正な歴史認識を獲得し、史料を厳密に考証する力と、史料の読解力・分析力を養い、あわせてその力を、さらに現実の社会に生かす力を育てる。
  • 歴史上に自分の興味のあるテーマを見つけ、そのテーマに関する専門家になる。
 
将来の進路
  • 日本の歴史・文化に関する知識を生かす公務員。
  • さまざまな一般企業、団体職員。
  • 大学院に進学して研究者へ。

国史学科の就職・資格についてはこちらでご覧ください。

歴史教育コース(中高教員)

古文書などの文献、古い史料を自分の力で読み解くことで、歴史の事実を発見する力を修得。
中学・高校の教員(社会、地歴・公民)をはじめ、歴史に関わるさまざまな分野で活躍する人を育てます。

歴史教育コース
歴史教育コース
何を学ぶのか
  • 日本の歴史と伝統に根ざした歴史教育のあり方
  • バランスのとれた中正な歴史認識
  • 日本人として多様な現代社会を冷静に読み解く力
  • 過去を振り返り将来を正しく展望できる力
  • 本学の学びを教育現場で生徒に伝えられる力
どう学ぶのか
  • 本学が築き上げた伝統的な国史学の講義を受け、わが国の歴史に関する基礎的かつ専門的な知識を修得する
  • 毎年、継続的に中学社会・高校地歴教員を輩出し続けてきた本学科で、歴史教員として必要な教養を学ぶ
  • 中正な歴史認識を獲得するため、史料を厳密に考証する力と、史料の読解力を徹底的に養成する
  • 歴史上に自分のテーマを見つけて追究する
 
将来の進路
  • 中学校・高等学校などの社会科・地歴科・公民科などの教員
  • 大学院に進学して研究者へ

国史学科の就職・資格についてはこちらでご覧ください。

歴史文化財コース

学内の神道博物館などでの実習を通して、文化財を取り扱う力や、文化財から歴史を体感できる力を養います。また古文書の読解を通して歴史研究法も身につけます。

歴史文化財コース
歴史文化財コース
何を学ぶのか
  • わが国の歴史と伝統に根ざした文化財学のあり方
  • 原典主義に立ち、文化財から歴史を体感できる力
  • 図書館・博物館の理念と歴史
  • 古文書の読解力を通じた歴史研究法
  • 博物館学芸員として文化財を収集・展示できる力
  • 歴史ある神社の神職として文化財を扱う力
どう学ぶのか
  • 本学が築き上げてきた伝統的な古文書学・考古学などの講義を受け、日本の文化財に関する基礎的かつ専門的な知識を修得する
  • 毎年、継続的に学芸員・神職を輩出し続けてきた本学科で、文化財を扱う職務に必要な教養を学ぶ
  • 歴史的文化財や遺跡を探訪し、歴史を体感する
  • 原典主義に立って古文書の読解力を徹底的に養成する
  • 歴史的文化財の中に自分のテーマを見つけ、追究する
 
将来の進路
  • 学芸員など文化財に関係する職業
  • 多くの文化財を持つ神社の神職
  • さまざまな企業
  • 大学院に進学して研究者へ

国史学科の就職・資格についてはこちらでご覧ください。

講義の特色

講義の特色
講義の特色
講義の特色

国史概説A[遠藤慶太]

歴史でたどるはじまりの日本

国家の成り立ちから武士の登場まで、根拠にもとづいて古代史の流れをつかみながら、歴史学の方法を学びます。

古文書学 [岡野友彦]

史料としての古文書の価値を知る

古文書は、作られた当時の事実を今日に伝える、とても重要な史料。本講義では「モノ史料」としての古文書を学ぶとともに、政治権力の変遷に合わせて古文書の形がどのように変わってきたかについて研究します。

国史学特講BⅠ[多田實道]

歴史の研究方法を学ぶ

日本中世史に関して、毎年テーマを変えて講義を行っています。本講義において、歴史研究の具体例に接することで、来たる卒業論文の作成に資することを目的としています。

日本思想史 [松浦光修]

日本のアイデンティティを探る

本学の学問的バックボーンである「皇学」の立場から、日本思想の巨大な流れを学びます。これは現代を生きる私たちにとって「自己」を確立するための大きな手がかりとなるはずです。

国史概説D《近代》[谷口裕信]

近代日本史の全体像を学ぶ

近現代日本の歩みを概観します。近代国家の建設、大衆社会、戦時体制、高度経済成長など、その時々の日本を象徴する事象について、現在の価値観や結果論だけでみるのではなく、その内在的な理解に努めます。

東洋史概説 [堀内淳一]

古代中国の歴史を掘り下げる

中国古代史に関して、毎週一つの時代をさまざまな角度から説明し、歴史学に関する視角・概念を学びます。最終的には、講義で学んだ視点を活かして、その時代の特徴を論じられるようになることをめざします。

国史学演習CI [谷戸佑紀]

史料から近世の社会を解き明かす

近世(江戸時代)とは、どのような時代だったのか。本講義では、『享保通鑑』という八代将軍 徳川吉宗の頃の記録を読み解くことで、この実態に迫ります。社会の仕組みや生活のあり方など、一つずつ丁寧に解明してゆきます。

史料講読DⅡ[長谷川怜]

様々な史料から近現代史を考える

明治維新から戦後にかけての約100年間の歴史を、書簡や日記、公文書、新聞、映像、写真、音源など様々な種類の史料を読み解いて理解します。当時の人々が目にし、耳にしていた媒体を丁寧に読み、他の史料と組み合わせて分析(クロスレファレンス)することで、自分なりの歴史像を組み立てることができるようになります。