キャンパスダイアリー学生生活

【11月2日(木)】寮主催教育講演会開催

2017.11.04(土)

 本学精華寮寮長 渡部年晴先生による寮主催教育講演会を開催しました。渡部寮長は本学国史学科第9期の卒業生。海上自衛隊潜水艦の艦長や各種部隊の第一線において指揮官を務めた経験をもとに、「部下の命を預かるとは(良きリーダー(指揮官)になるために)」と題し、精華寮および貞明寮寮生のほか、一般学生、教職員あわせて約150名を前に話しました。 

 講演の中で渡部寮長は、「組織はトップで決まる。部下を思いやり、やる気を引き出すのが指揮官の役割である。部下を愛することのできない人は、組織への愛情も見られず、人の上に立つ資格はない。」「トップは、その場その場で情勢をどう判断し対応するかが重要。判断を誤れば、重大な事故にもつながりかねない。『想定外であった』という言い訳は、自分の無能さの証明で、恥ずべきことである。」と話しました。 

  また、訓練中の事故で潜水艇が沈没し、部下13名とともに殉職された佐久間勉海軍大尉の史実も紹介。有毒ガスが蔓延し死の恐怖が迫る状況下で、全員が持ち場を守ったまま絶命したこと、また、その状況下で佐久間艇長が残された約1000字39枚に渡る遺書の内容は、全世界に深い感動を与えたと解説。最後まで冷静沈着で国家や部下を思いやる佐久間艇長の行動は、日本人の誇りであり、学生諸君も模範として欲しいと話しました。

 最後に、「すぐに役立つ大切なこと」として、1.人間性の涵養(誠実さ、素直さ、謙虚さ、人のために)、2.礼儀正しさ(挨拶、御礼、お詫び)、3.相手(上司等)の立場に立った思考、4.報告(迅速かつ正確な)を挙げました。その上で、さらなる勉学に励み、知識や見識を身に付け、正しい状況判断ができる人間となること。常に神様は見護っていてくださるという敬神の念も忘れないことと話し、これから社会に出る学生達に向けエールを送りました。

 参加した学生は、「海上自衛隊での厳しい訓練の話が中心かと思っていたが、人間性や礼儀正しさ、真面目さが一番大事であるというお話に目からうろこが落ちた。他人に対する思いやりや気遣いが重要であると再認識した。このことを普段から心がけ、今後もっと頑張ろうと思う。」「自分はクラブの幹部として後輩を率いる立場なので大変勉強になった。どのようにリーダーシップを取るべきか、またどうすれば後輩に信頼されるのかなど、今日のお話を今後に生かしたい。」「渡部寮長先生は、寮生それぞれの性格を把握されたうえで、一人ひとり愛情を持って接して頂ける。厳しさの中にも優しさがあふれており、今日の講演内容を実践される良きリーダーとして我々も模範としたい。」と話しました。

 

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