国史学専攻文学部研究科

目的

日本の歴史と伝統に根ざした祖国愛の精神を基軸とし、史料主義・原典主義にたって、バランスのとれた中正なる歴史認識を確立することによって、日本人として多様な現代社会を冷静に読み解き、将来を展望する見識ある人材を育成する。

博士前期課程(令和5年度参考)

基幹科目

授業科目 形態 単位数
国史学特殊講義ⅠA 講義 2
国史学特殊講義ⅡA 講義 2
国史学特殊講義ⅠB 講義 2
国史学特殊講義ⅡB 講義 2
国史学特殊講義ⅠC 講義 2
国史学特殊講義ⅡC 講義 2
国史学特殊講義ⅠD 講義 2
国史学特殊講義ⅡD 講義 2
国史学特殊講義ⅠE 講義 2
国史学特殊講義ⅡE 講義 2
特殊文献講義Ⅰ 講義 2
特殊文献講義Ⅱ 講義 2
国史学研究演習ⅠA 演習 2
国史学研究演習ⅡA 演習 2
国史学研究演習ⅠB 演習 2
国史学研究演習ⅡB 演習 2
国史学研究演習ⅠC 演習 2
国史学研究演習ⅡC 演習 2
国史学研究演習ⅠD 演習 2
国史学研究演習ⅡD 演習 2
国史学研究演習ⅠE 演習 2
国史学研究演習ⅡE 演習 2
特殊文献演習Ⅰ 演習 2
特殊文献演習Ⅱ 演習 2

(令和5年度参考)


展開科目

授業科目 形態 単位数
関係外国史特殊講義 講義 2
関係外国史研究演習 演習 2
国史学研究法(資料論) 講義 2
課題研究(研究指導)Ⅰ 演習 2
課題研究(研究指導)Ⅱ 演習 2

(令和5年度参考)


教授 荊木美行(いばらき よしゆき)

所属学会◆

法制史学会、日本書紀研究会、木簡学会

主な著書◆

初期律令官制の研究』(和泉書院、平成3年)
『律令官制成立史の研究』(国書刊行会、平成7年)
『風土記逸文の文献学的研究』(学校法人皇學館出版部、平成14年)
『記紀と古代史料の研究」(国書刊行会、平成20年)
『風土記研究の諸問題』(同上、平成21年)
『記紀皇統譜の基礎的研究』(汲古書院、平成23年)
『金石文と古代史料の研究」(燃焼社、平成26年)
『東アジア金石文と日本古代史』(汲古書院、平成30年)
『『播磨国風土記』の史的研究』(燃焼社、令和2年)
『『日本書紀』に学ぶ』』(同上、令和2年)
『続・『播磨国風土記』の史的研究』(同上、令和3年)

主な論文◆

「新撰姓氏録抄本をめぐる問題 -「三例」の記載を中心に -」 (小口雅史編 「古代東アジア史料論」 同成社、令和2年)
「『日本書紀』の「別巻」をめぐって - 奈良時代 のアーカイブ -」 (日本書紀研究会編『日本書紀研究』 33冊、令和2年)
「"日本書紀"とはなにか -『続日本紀』の撰上記事の再検討 -」 (『古典と歴史」 10、令和3年)
「隋唐帝国の成立と国際関係」 (鈴木靖民監修 『古代日本対外交流史事典』 八木書店、令和3年)

担当科目◆

特殊文献講義Ⅰ・Ⅱ

ヤマト政権の成立について記した最古の文献である 『古事記』『日本書紀』を取り上げ、それらの史料的価値を探るとともに、その内容の把握に努める。

特殊文献演習Ⅰ・Ⅱ

風土記・『萬葉集』といった文献を読解しながら、特殊な古代史料を読み解くスキルを身につけ、そこから古代国家やその実態についてどのようなアプローチが可能かを考える。


教授 遠藤慶太(えんどう けいた)

所属学会◆

日本古文書学会、正倉院文章研究会、史学会

主な著書◆

『平安勅撰史書研究』(皇学館大学出版部、平成18年)
『日本書紀の形成と諸資料』(塙書房、平成27年)
『六国史日本書紀に始まる古代の「正史」』(中央公論新社、平成28年)
『東アジアの日本書紀歴史書の誕生』(吉川弘文館、平成24年)
『人物叢書 仁明天皇』(吉川弘文館、令和4年)

主な論文◆

「古写経の印字「松官内印」について」、続日本紀研究会編 『続日本紀と古代社会』(塙書房、平成26年)
時の簡について、木本好信編『古代史論聚』(岩田書院、令和2年)
歴史叙述のなかの「継体」、史学会『史学雑誌』129編10号、令和2年
「難波津の歌の広がり -大伴家持の「桜花」詠をめぐって-、『万葉集研究』36 (塙書房、平成28年)

担当科目◆

国史学特殊講義ⅠA・ⅡA

本学附属図書館所蔵の『口語法調査報告書:附録分布図』(掛図)を対象として、項目の選定、分布状況の分析などについて考察する。

国史学研究演習ⅠA・ⅡA

平安時代の儀式書である『西宮記』を中心に、史料の内容を的確に読解し、これまでの研究史を踏まえながら自身の考察を深め、古代の儀礼を総合的に理解する力をつちかう。


教授 岡野友彦(おかの ともひこ)

所属学会◆

国史学会、日本古文書学会、中世史研究会、日本史研究会、戦国史研究会、史学会、歴史学研究会、日本宗教文化史学会

主な著書◆

『中世久我家と久我家領荘園』2002.10 続群書類従完成会
『北畠親房-大日本は神国なり-』2009.10 ミネルヴァ日本評伝選
『院政とは何だったか-権門体制論を見直す-』2013.3 PHP新書
『戦国貴族の生き残り戦略』2015.6 吉川弘文館
『源氏長者-式家政権の系譜-』2018年 吉川弘文館
『中世伊勢神宮の信仰と社会』2021.6 皇學館大学出版部

主な論文◆

「家康生涯三度の源氏公称・改姓」(二木謙一編『戦国織豊期の社会と儀礼』2006.4 吉川弘文館)
「伊勢中世都市の歴史的位置づけ」(『中世都市研究』13号 新人物往来社 2007年)
「修理職領から禁裏領へ」(坂田聡編『禁裏領山国荘』2009.12 高志書院)
「権門都市宇治・山田と地域経済圏」(『年報中世史研究』 2013.5 中世史研究会)

担当科目◆

国史学特殊講義ⅠC・ⅡC

三重県外所在中世伊勢神宮関係古文書の講読を通して三重県域の中世について論じていく。また、修士論文の作成に向けた中間報告も実施する。

国史学研究演習ⅠC・ⅡC

中世後期の伊勢神宮について考察する。また、修士論文の作成に向けた中間報告も実施する。


教授 多田實道(ただ じつどう)

所属学会◆

日本古文書学会、中世史研究会、鎌倉遺文研究会、神道史學會、日本印度学仏教学会ほか

主な著書◆

『紀伊半島東部 曹洞宗史研究』(山喜房佛書林、平成20年)
『伊勢市史』第二巻 中世編(共著・伊勢市、平成23年)
『伊勢神宮と仏教-習合と隔離の八百年史-』(弘文堂、平成31年)

主な論文◆

「神宮の戸田について」(『年報中世史研究』第37号、平成24年)
「源頼朝の神宮崇敬とその祠官達」(『悠久』150、平成29年)
「真盛上人の伊勢信仰について―天照大御神男体観を中心に―」(『日本仏教学会年報』85、令和2年)
「太神宮御祈禱所遠江国浜名神戸大福寺について」(『東海仏教』66、令和3年)

担当科目◆

国史学特殊講義ⅠB・ⅡB

『武家年代記』裏書(南北朝時代)を綱文とし、その関連史料の蒐集・併読を通して、南北朝時代史の諸相を考察する。

国史学研究演習ⅠB・ⅡB

『武家年代記』裏書(南北朝時代)を綱文とし、その関連史料を蒐集・併読することで、日本中世史研究の具体的方法を探求する。


教授 谷口裕信(たにぐち ひろのぶ)

所属学会◆

史学会、日本歴史学会、日本史研究会、大阪歴史学会、地方史研究協議会、首都圏形成史研究会

主な著書◆

『近代日本の地方行政と郡制』(吉川弘文館、令和4年)
『伊勢市史』第四巻近代編(伊勢市、平成24年)(共著)
『日記に読む近代日本』(吉川弘文館、平成24年)(共著)

主な論文◆

「神苑会の活動と明治の宇治山田」(ジョン・ブリーン編『変容する聖地 伊勢』、思文閣出版、平成28年)
「『岩倉公実記』の編纂と公文書」(『皇學館史学』31、平成28年)
「近代の伊勢参宮と宇治山田の旅館業」(『明治聖徳記念学会紀要』50、平成25年)
「地方改良下の郡改革」(『ヒストリア』198、平成18年)
「郡をめぐる地方制度改革構想 -明治十年代を中心に-」(『史学雑誌』110-6、平成13年)

担当科目◆

国史学研究演習ⅠE・ⅡE

明治政治史の重要史料である『秘書類纂』を講読して、明治国家の建設が如何に進められ、完成に向かおうとしていたのかを考察する。各自の研究報告も実施する。


教授 松浦光修(まつうら みつのぶ)

所属学会◆

神道史学会、日本思想史学会、鈴屋学会、明治聖徳記念学会

主な著書◆

『大国隆正の研究』(神道文化会)平成13年
編著『大国隆正全集』第8巻(図書刊行会)平成13年
『夜の神々』(彗文社)平成17年
『日本の心に目覚める五つの話』(明成社)
『[新訳]南洲翁遺訓・西郷隆盛の遺した「敬天愛人」の教え』(研究所)平成20年
『[新訳]留魂録・吉田松陰の「死生観」』(PHP研究所)平成23年
『日本は天皇の祈りに守られている』(致知出版社)平成25年
『[新釈]講孟余話・吉田松蔭、かく語りき』(PHP研究所)平成27年

主な論文◆

「大国隆正における国学四大人観の形成課程」(『日本思想史学』第17号・昭和60年)
「『学統弁論』の成立‐安政4年の大国隆正」(『芸林』第50巻第1号・平成13年)
「国学者の孔子観‐宣長篤胤を中心として‐」(『神道史研究』第52巻第2号・平成16年)
「皇学の発生‐契沖の「歌学」・春満の「神学」‐」

担当科目◆

国史学研究演習ⅠD・ⅡD

著明な思想家、政治家などの文政年間から、明治初年までの、遣文を年代を追って読みつつ、明治維新に至るまでの具体的な思想の流れを考察する。

国史学特殊講義ⅠD・ⅡD

垂加神道、水戸学、復古神道などの諸文献を読解しつつ、近世の尊王思想の特質を明らかにし、明治維新の思想的な前程を考察する。


博士後期課程(令和5年度参考)

基幹科目

授業科目 形態 単位数
国史学特殊研究ⅠA 演習 2
国史学特殊研究ⅡA 演習 2
国史学特殊研究ⅠB 演習 2
国史学特殊研究ⅡB 演習 2
国史学特殊研究ⅠC 演習 2
国史学特殊研究ⅡC 演習 2
国史学特殊研究ⅠD 演習 2
国史学特殊研究ⅡD 演習 2
国史学特殊研究ⅠE 演習 2
国史学特殊研究ⅡE 演習 2
国史学特殊文献研究Ⅰ 演習 2
国史学特殊文献研究Ⅱ 演習 2

(令和5年度参考)

展開科目

授業科目 形態 単位数
特殊課題研究Ⅰ 演習 2
特殊課題研究Ⅱ 演習 2
特殊課題研究Ⅲ 演習 2
特殊課題研究Ⅳ 演習 2
特殊課題研究Ⅴ 演習 2
特殊課題研究Ⅵ 演習 2

(令和5年度参考)


教授 荊木美行(いばらき よしゆき)

古典文学特殊研究ⅠA・ⅡA

『新撰姓氏録』 という、9世紀初頭に編纂された文献を取り上げる。同書の写本系統や本文校訂に関する問題を検討しつつ、内容を理解することにより、古代氏族の研究に同書をどのように活用しうるかを学ぶ。


教授 遠藤慶太(えんどう けいた)

国語学特殊研究Ⅰ・Ⅱ

古代の史籍(内裏式)をとりあげ、写真版により写本の読解を進め、本文校訂の方法を習得する。あわせて先行研究・注釈を把握し、史料批判についての理解を深めることを目的とする。


教授 岡野友彦(おかの ともひこ)

国史学特殊研究ⅠC・ⅡC

三重県外所在中世神宮関係古文の講読を通して三重県域の中世について考察する。また、学術雑誌への論文掲載、全国学会での研究報告などの手助けとなる中間報告を実施する。


教授 多田實道(ただ じつどう)

国史学特殊研究ⅠB・ⅡB

『武家年代記』裏書(室町時代)を綱文とし、その関連史料を蒐集・併読することで、室町時代史の諸相を考察するとともに、日本中世史研究の具体的方法を探求する。


教授 松浦光修(まつうら みつのぶ)

国史学特殊研究ⅠD・ⅡD

近世思想史の上で、崎門学、水戸学、国学(皇学)はどのような社会的機能を果たしてきたのか、文献に則し、その思想構造を研究していく。