展示「一冊の本から読み解く近世国学者の交流~五葉蔭文庫コレクション②~」のお知らせ
図書館
令和4年7月5日(火)
図書館2階展示コーナーにて、展示「一冊の本から読み解く近世国学者の交流~五葉蔭文庫コレクション②~」を開催しています。
今回の展示は、神道博物館 浦野綾子先生にご協力いただいております。ぜひ図書館にお越しください。また、「図書館出張展示」として受付担当前に設置したipadでも展示の様子をご覧いただけます。
以下、展示概要です。
長野義言(主膳。1815~1862)は、江戸時代後期の国学者であり、井伊直弼の側近として知られています。義言は生涯に数多の著作を残しています。特に『玉の緒末分櫛』3巻3冊は、本居宣長『詞の玉緒』の補訂書として出版されました。
『末分櫛』は、当初は無刊記(奥付がない本)として刊行され、のちの嘉永3年に、岡田屋嘉七から後印本が出版されています。
『末分櫛』の無刊記本を比較検討すると、初刷本と修訂本の2種類に分けられます。初刷本は、堀内広城の序文・井伊直弼の跋文が収録されています。一方の修訂本には、直弼の序文・広城の跋文を収録しています。また、修訂本は序跋が入れ替わっただけでなく、約570箇所に修訂がみられます。これらの修訂からは、義言と広城が学的交流をしていく中で『末分櫛』を練り上げたこと、さらには義言と直弼との関係性や、義言のために尽力する広城の姿を見出すことができます。
今回は、『玉の緒末分櫛』から読み解ける、国学者・長野義言と井伊直弼、堀内広城の交流を展示しています。
期間:令和4年7月5日(火)~令和4年8月8日(月)
場所:図書館2階展示コーナー
※現在、開館内容の一部が変更となっております。詳しくは、附属図書館ホームページの「お知らせ」→「附属図書館開館内容変更について」をご確認ください。
