研究メモの作り方


使うソフト

 「紙と鉛筆」による研究方法の場合、調査したことや考えたことは、ふつう研究カードあるいは研究ノートに書きとめておく。
 「電脳式」では、研究カード(ノート)の代わりに、ワープロソフト(望ましいのはテキストエディタソフト)を使う。
 特別なデータベースソフトなどは使わない。


ソフトの機能

 研究メモに使うのは、ワープロソフトやテキストエディタソフトの「アウトライン」機能である。
 「アウトライン」機能全般については、アウトラインの作成について述べたページに詳しい説明があるので、そちらを参照。
 具体的な機能や操作法は、各々のワープロソフトやエディタソフトによって異なるから、それぞれのマニュアルを参照のこと。

  ここでは、基本だけを述べておく。


見出しをつけるのがコツ

 方法は簡単。
 研究テーマに関して、一つのファイルを作る。そして、そのファイルの中に、調べたこと・考えたことをどんどん書き込んでゆくだけである。
 書き込む内容は、分類するならば、次のようになろう。 

  1. 一次資料(作品などのテキスト)からの引用記事
  2. 二次資料(研究論文・研究書)からの引用記事
  3. 思いついた考え
 注意点はただ一つ、それぞれの記事に適切な見出しをつけること。

 アウトライン機能の特徴の一つは、記事本体とは別に、見出しだけが独立して一覧できるようになっている点である。

 たとえば、これは、ワープロソフトのワードの「見出しマップ」を開いた例である。

 これは、本文とは別に見出しだけのウィンドがあって、見出しが一覧できる。そして、見たい見出しを選ぶと、その見出しに対応した記事本体にジャンプして、それを表示する。

 このほかに、ウィンドは本文を示したものだけで、見出しの頭の記号をクリックすることによって、記事本体を隠したり、表示したりするタイプのものもある。

 たとえば、これは、ワープロソフトのワードの「見出しマップ」を閉じて、本文のウィンドだけにした例である。

 ともあれ、アウトライン機能のミソは、この「見出しが一覧できる」というところにある。
 これが、研究メモとして使うのに便利なのである。


運用法

 運用法と言っても、特別なことをするわけではない。
 調べたことや考えたことを書いて、それに見出しをつけてゆく。それがどんどん貯まってゆくうちに、いろいろなことに気づいたり、考えが整理されてくる。そこで、さらに、それを書き留める。
 時々、見出しだけを眺めて、気が向けばその記事本体も覗いてみる。

  こうした作業をしていると、だんだん、設定したテーマに関して、考えがまとまってくるのである。


←目次へ