伊勢志摩百物語~名木・奇樹を訪ねる~
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- 26 - 志摩市の最西端に位置する浜島町南張は、「南張メロン」の栽培や酪農が展開される農業地域であるとともに、サーフィンが出来る南張海水浴場を擁する海の町です。 この、自然が豊かな場所に、石垣に囲われ、大きな楠が特徴の楠くす御ご前ぜん八や柱はしら神じん社じゃは鎮座されている。鳥居をくぐり、すぐ横にある由緒書きには次のようにあります。 御祭神は伊邪那岐命・伊邪那美命・久須姫命と記され、その起源を遡ると遠い昔、第十二代景行天皇の時代、皇女の久須姫命が天照大御神の御名代として伊勢神宮の斎王としてご奉仕されていいました。その際、この南張の地へ訪れ「大浪が漲りよせる明美な土地である」と言われ、そこからこの地を「ナミハリ」と名付け、今日の「南張」となったとされている。 元和元年(1615)に創立され、明治四一年に八柱神社を合祀し「村社 楠御前八柱神社」と称されました。太古から続く楠の信仰を前にすると、不思議と自然に手を合わせてしまうかもしれません。13.久須姫ゆかりの楠御前八柱神社 (志摩市南張)お社の周りに生える楠

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